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intra-martのトランザクションデータを使用したプロセスマイニング

投稿日:

こんにちは。 デジタルビジネス推進室(デジビ)の関根です。

前回はintra-martのログを使用したプロセスマイニングを行うことで
どの時間帯、どの画面に対してアクセスが集中しているか(画面遷移)を確認することができました。

今回は、intra-martのトランザクションデータを用いてプロセスマイニング
行う手法をご紹介します。

本記事でのゴール

IM-BPMのトランザクションデータを使用して、プロセスの可視化分析を行います。

トランザクションデータを用いたプロセスマイニング

本記事で使用しているデータ

本記事で使用しているデータは、
IM-LogicDesignerやジョブを用いて
IM-BPMを自動で動かすことで蓄積されたデータとなります。
※タスク毎、ユーザ毎に厳密なパフォーマンスを設定することで
シミュレーションにも使用できたり、
負荷試験で使用することもできると考えていますが
それについては、またの機会に記事にしたいと思います。

データを整形

まずは、KNIMEでintra-martのトランザクションデータを整形します。

※今回はDatabase Readerを使用して、
 intra-martのデータベースから直接データを取得しています。
 SQLである程度整形したデータを取得しているため、
 KNIMEフロー自体はシンプルなものになります。

Discoで可視化

今回もDiscoを使用して、CSVを取り込みます。
取り込んだ結果として、以下のようになりました。

◆Discoへ取り込んだ結果

◆元のIM-BPM


縦横が変わってしまいましたが、IM-BPMのフローと同じような結果となりました。

Discoで分析

Discoに取り込むことによって、タスクの頻度
タスクの滞留具合パフォーマンスアニメーションを見ることができます。
また、フィルタ機能を使用することで、様々な切り口で分析することが可能です。

●可視化されたタスクの頻度とパフォーマンスを確認

左は『Frequency』(タスクの頻度)、右は『Performance(mean)』(平均処理時間)を表示しています。
こちらのマップより、線の太さと箱の色を見ることで、視覚的に「役席承認」の負荷が高いことが分かります。

●時系列でのタスク分析

午前のピーク(11時頃)、午後のピーク(15時頃)、収束(18時頃)とタスクの増減を時系列でみることができます。

●タスク毎の頻度やパフォーマンス

「処理状況照会」の頻度は高いが、ちゃんとタスクを捌けていることが分かります。
一方、「役席承認」は頻度の高さに加えて、処理時間が長くなっているため、このタスクに何らかのボトルネックがあるかもしれません。

●リソース(人)毎の頻度(タスク担当数)、パフォーマンス

「原田さん」と「岡田さん」の処理時間がとても長いことが分かります。
特に、「原田さん」は受け持っているタスクの量も多いため、ここだけでも「原田さん」に負荷がかかっていることが分かります。

●フィルタによる切り口を変えた分析

今回は「役席承認」でフィルタすることで、このタスクを処理しているユーザの確認を行いました。
「役席承認」は「原田さん」と「岡田さん」の二名しか担当者がおらず、かつ処理時間が長いタスクのため、数を捌けていないことが想定されます。
※フィルタ機能を使用することで、
「どのアクティビティを経由したケースに時間がかかっているか」、
「誰が処理したケースに時間がかかっているか」等の分析も可能です。

●時間の流れと共にプロセスがどのように変化しているか


アニメーションにすることよって、
何時頃にどのタスクの滞留が発生しているかの動きを見ることができます。
※オレンジ色の〇でタスクの滞留が表現されています。
※箱の中にある白色の〇が処理中のタスクとなります。

●分析結果まとめ
今回の分析として
・フロー全体として見ると「役席承認」のタスク量が多い
・「役席承認」は処理に時間がかかる業務である。
・「役席承認」は二名で行っている。
・「原田さん」のタスク量が多い
ということが分かりました。
この結果から、以下のような検討を行うことで業務改善に繋がると思われます。
業務内容に無理がないか。
「役席承認」の担当者を増やせないか。
・タスクの細分化を行い、例えばRPAを導入することで負荷軽減に繋げることはできないか。

トランザクションデータを用いたプロセスマイニングまとめ

前回のtrunsitionログを取り込むアプローチでは、
画面遷移としてのアクセスの頻度、滞留を見ることができましたが、
今回、intra-mart IM-BPMのデータを使用してプロセスマイニングを
行うことで、業務プロセスの可視化、分析を行うことができました。
BPMのデータからプロセスマイニングというのも少し変な話ですが、
ノイズデータが無いので、プロセスの可視化や分析のイメージはつきやすいかと思います。

 

EWS2019

EWS2019

開催日

大阪は2019年10月9日(水)
東京は2019年10月23日(水)

開催場所

大阪はザ・リッツ・カールトン大阪にて開催です!
東京はザ・プリンスパークタワーにて開催です!

デジタルビジネス推進室では、東京会場にて昨年に引き続きDX展示を行います。
以下の文章を見て気になった貴方…ぜひDX展示ブースへお越しください!
・アナログ作業のデジタル化、手作業業務のプロセス化、見える化
・AIによる効率の良いタスクの振り分け
・AIによる成功に最も近い営業プロセスの発見

→ EWS2019特設サイト ←

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