こんにちは、デジビの堀内です。
今回は新しく発売されたラズパイ4でイントラマートを動かしてみる、という実験について紹介します。
前回はラズパイ4上でresin
を立ち上げるところまで行いました。
今回はラズパイ4でIMを動かしてみます。
この実験はあくまで実験であり、動作を保証するものでは有りません。
PostgresDBを設定
接続設定
ラズパイ4上のPostgresのpgAdminでDB操作を行うことも可能ですが、自分のPCからのほうが操作がしやすいので、まずはネットワークからアクセスできるように設定を行います。
postgresql.conf
ファイルを開いてlisten_address='*'
アスタリスクを設定することでネットワーク上であればどのホストでも接続を許可します。
OSユーザーの設定
次にOS側のpostgresユーザーの設定を行います。
sudo su
と入力してスーパーユーザーになります。
スーパーユーザーでOSユーザーpostgreのパスワード設定をします。
1 |
passwd postgres |
その後、su - postgres
でpostgresユーザーにスイッチします。
DBユーザーの設定
OSユーザーをpostgresにしたところで、psql
を呼び出します。
DBユーザーpostgresのパスワードを以下のコマンドで設定します。
1 |
postgres=# alter role postgres with password 'postgres'; |
DBの権限設定
/etc/postgresql/11/main/pg_hba.conf
にアクセスして、アクセスを許可するホストを追加します。
postgresを再起動して設定を反映します。
1 |
systemctl restart postgresql |
これで、(pga_hba.confで許可した)ネットワーク上の端末のpgAdminからラズパイのpostgresqlをコントロールできるようになりました。
PostgresDBの作成
ラズパイ4に自分のPCからアクセスできるようになったので、以降はローカルでの作業になります。
intramartを動かすにはDBを作成する必要がありますが、1から設定するのは手間がかかるので、ローカルのデバッグサーバー上のDBを移すことにしました。
まず、ラズパイ4上のpg
にimartユーザーを作成します。
次にownerをimartとしてiap_db
を作成します。
(コピー元に合わせてます)
コピー元のテナントDBのDatabaseのパックアップをpgAdmin
から取ります。
その際のファイル形式はtarにしました。
最後にこのファイルをラズパイ側のiap_db
にリストアして、以下のコマンドで一旦resin
を止めます。
1 |
resinctl stop |
IMのデプロイ
最後にデプロイ作業を行います。
コピー元のwar(imart.war)をラズパイのwebappsに配置して、resin
を起動します。
1 |
resinctl start |
ラズパイでの稼働確認。
1 |
xxx.xxx.xxx.xxx:8080/imart/home |
アクセスができました!
ラズパイの稼働状況を確認してみます。
ラズパイの稼働状況
アプリ起動時のvmstat状態
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 |
procs -----------memory---------- ---swap-- -----io---- -system-- ------cpu----- r b swpd free buff cache si so bi bo in cs us sy id wa st 2 0 69628 1472612 124044 991404 1 3 622 1034 136 169 1 2 97 1 0 0 0 69628 1472604 124044 991404 0 0 0 8 340 433 2 0 98 0 0 0 0 69628 1472604 124044 991404 0 0 0 8 207 216 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472612 124052 991404 0 0 0 32 213 229 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472612 124052 991404 0 0 0 8 204 206 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472612 124060 991404 0 0 0 16 215 236 0 0 99 0 0 0 0 69628 1472420 124060 991440 0 0 0 12 795 1118 9 1 91 0 0 0 0 69628 1472412 124060 991440 0 0 0 8 238 265 1 1 99 0 0 0 0 69628 1472412 124068 991440 0 0 0 86 319 374 1 0 98 0 0 0 0 69628 1472412 124068 991440 0 0 0 8 242 252 0 0 99 0 0 0 0 69628 1472420 124076 991440 0 0 0 30 229 241 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472420 124076 991440 0 0 0 8 242 247 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472420 124076 991440 0 0 0 8 205 208 0 0 99 0 0 0 0 69628 1472420 124084 991440 0 0 0 14 232 234 1 1 98 0 0 0 0 69628 1472420 124084 991440 0 0 0 8 211 214 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472168 124084 991440 0 0 0 16 259 256 1 1 98 0 0 0 0 69628 1472160 124092 991440 0 0 0 18 259 278 1 0 99 0 0 0 0 69628 1472160 124092 991440 0 0 0 12 245 247 1 0 99 0 0 1 0 69628 1471908 124100 991440 0 0 0 14 277 287 2 0 98 0 0 1 0 69628 1471316 124100 991444 0 0 0 8 394 452 5 0 95 0 0 1 0 69628 1471188 124100 991452 0 0 0 8 567 859 5 0 95 0 0 0 0 69628 1471188 124108 991452 0 0 0 74 321 356 1 0 99 0 0 procs -----------memory---------- ---swap-- -----io---- -system-- ------cpu----- r b swpd free buff cache si so bi bo in cs us sy id wa st 1 0 69628 1471188 124108 991452 0 0 0 8 231 239 1 0 99 0 0 0 0 69628 1471196 124116 991452 0 0 0 26 240 275 1 0 99 0 0 0 0 69628 1471196 124116 991452 0 0 0 8 239 237 1 0 99 0 0 0 0 69628 1471196 124116 991452 0 0 0 8 198 211 1 0 99 0 0 0 0 69628 1471196 124124 991452 0 0 0 14 459 424 1 0 99 0 0 0 0 69628 1471196 124124 991452 0 0 0 16 324 348 1 0 99 0 0 |
軽いアプリですがCPU負荷は10%前後でした。(アイドル時は1%程度)
resin
のヒープは固定で2G設定としていますが、4Gのメモリ中1.4G程度の空きがありました。
あまり実用的とは言えませんが、ラズパイ4でIMを動かすことはできました。
次回は番外編としてラズパイの処理速度と放熱について話します。
[…] ラズパイ4でIMを動かしてみた!【IM起動編】 […]